バリでの出来事 | 海外ドラマ女子会

2004年に韓国で放送された壮絶な愛憎劇を描いたドラマ「バリでの出来事」。
貧困に苦しむヒロインと横暴な御曹司、頭脳明晰だが貧困層出身の青年が繰り広げる危険な三角関係を全20話で描いている。
韓国で平均視聴率32%、最高視聴率39.9%を獲得し大ヒットした。
ヒロイン・スジョン役には「奇皇后」や「チェオクの剣」などヒット作を多く持つトップ女優ハ・ジウォンが演じている。
ハ・ジウォンは、本作でこれまでの韓国ドラマのヒロインとは異なる、愛憎と貧困の間で揺れ動く1人の女性の心理描写を見事に演じきり、高い評価を獲得した。
大富豪の息子で情緒不安定なジェミン役を演じたのはイケメン俳優チョ・インソン。
それまで無名に近かったチョ・インソンは本作の大ヒットで一気に注目株の若手俳優へと成長した。
そして、頭脳明晰なイヌク役は「ごめん、愛してる」でも注目を集めたソ・ジソブが演じている。
本作は演技、脚本ともに高く評価され、2004年の百想芸術大賞では、ハ・ジウォンとチョ・インソンが最優秀演技賞、ソ・ジソプは人気賞を受賞した。
本記事では語り継がれる名作「バリでの出来事」のあらすじネタバレ、キャスト情報、写真付きの相関図、感想などを詳しく解説している。
2017年に日本で放送されてから、繰り返しアンコール放送がされている人気作だが、まだ見たことがないという人は、ぜひ1度視聴してみてほしい。
現在、「バリでの出来事」はU-NEXT、Amazonプライムビデオ、楽天TVなどで配信中。
出口が見えない三角関係の末に3人を待ち構える壮絶なラストは、視聴者に忘れられない衝撃を与えること間違いなしだ。

子供の頃に両親を亡くし、兄と2人で苦労しながら育ったスジョン。

現在はバリ島の明るい太陽の下でガイドとして働いている。

頭脳明晰でありながら、貧しい家庭の出身ゆえにチャンスに恵まれないイヌク。

今はジャカルタの工場で単純作業の仕事についているが、周囲と打ち解けることもなくただ黙々と作業をする。

そんなある日、イヌクが働いている会社が韓国の企業に吸収合併されることが決まった。

イヌクは辞めることにするが、吸収合併しようとしている会社社長の息子ジェミンが韓国か視察にやってくる。

ジェミンと一緒に婚約者のヨンジュも付いてくるが、実はヨンジュには別の目的があった。

御曹司という一見恵まれた環境にいるジェミンだが、実際のところは威圧的な父親に反抗できず、好きでもない女性ヨンジュと婚約をさせられていた。

だが、ヨンジュ自身も昔の恋人イヌクが忘れられず、ジャカルタの工場にいると聞いてついてきていたのだ。

バリでは、そんな複雑な事情を抱えるジェミンとヨンジュ、イヌクの3人をスジョンがガイドすることになる。

スジョンは終始気まずい雰囲気が漂う3人を盛り上げようと頑張るが、結局空回りに終わってしまう。

しかしその後、いろいろあって韓国に帰国することになったスジョンは、今回のガイドの縁でジェミンの会社で雇ってもらえることになる。

ジェミンは他の女性と違うスジョンに興味を示すが、スジョンはイヌクに惹かれ始める。

そして同じ頃、韓国に戻ったイヌクもスジョンに惹かれはじめていることに気付いていた。

一方で、ジャカルタでイヌクとあって彼への想いが抑えられなくなったヨンジュは、ジェミンとの婚約を破棄してイヌクと復縁しようと考えるが…。

韓国で最高視聴率39.9%を記録し「チェオクの剣」「ごめん、愛してる」と並ぶ＜三大廃人ドラマと称されるほど大ヒットした「バリでの出来事」。

裕福層と貧困層の両極に生きる4人の男女が、愛と欲望に翻弄されながら破滅の道をたどる姿が描かれています。

「バリラバー」と呼ばれる社会現象にまでなった愛憎劇の傑作で、韓国だけでなく、日本でも高い人気を誇るドラマです。

衰えることのない本作の人気によって、2017年にはリメイク版が制作されると報道もありました。

2019年に放送予定でしたが、残念ながらいまだに出演キャストの発表もされておらず、その後、どうなったのかもわからない状態です。

ただ、韓国では度々、人気ドラマの続編やリメイク版のニュースが持ち上がっては消えていくので、今回も注目は集めたものの頓挫したものと思われます。

本作は、一度視聴しただけでは、ヒロインの心理描写が複雑すぎて、よく分からないという人もいるかもしれません。

しかし、これまでの韓国ドラマとは異なり、表面的な捉え方では共感できない深い愛憎劇が見どころなので、ぜひ1度といわず、何度でも見直してみてほしいドラマです。

本作の監督を務めたチョ･ムンスクも「愛する人はひとりだけ」という固定観念を壊した愛の形を描きたかったとインタビューで答えています。

脚本を共同執筆したイ･ソンミとキム･ギホも「ヒロイン・スジョンの気持ちをどう捉えるかは視聴者次第」と語りました。

また、本作では中心となる登場人物を演じたキャスト陣の演技力にも絶賛が寄せられています。

ヒロイン・スジョンを演じたハ・ジウォンは、すでに「チェオクの剣」で人気女優の仲間入りを果たしていましたが、本作の大ヒットにより韓国を代表する女優として認識されるようになりました。

そして、イヌク役を演じたソ・ジソブも、本作と同年に放送された「ごめん、愛してる」の大ヒットで一躍トップ俳優へと成長しています。

ジェイミン役を演じたチョ・インソンは本作の出演時はまだ無名に近い俳優でしたが、本作の高い演技力が認められ大きくキャリアアップしました。

名作として語り継がれるドラマなので、ぜひ韓流好きの人は「バリでの出来事」を1度視聴してみてはいかがでしょうか。