「The OC」は2003年~2007年にかけてアメリカ合衆国のFOXネットワークで放送されたテレビドラマで、「青春」や「家族の絆」を題材としている。物語の舞台はカリフォルニア州の高級住宅街ニューポート・ビーチ。
マリッサ役を演じたミーシャ・バートンは本作がきっかけで一躍ブレイクすることとなったが、シーズン3をもってマリッサが降板。まさかの事態に視聴者は衝撃をうけ、物議がかもされる結果となった。
また米国レクサスが全シーズンを通してスポンサーになり、「セレブが愛するレクサス」のイメージ獲得に成功している。全7シーズンで完結済み。
兄に強要され、車を盗んだ罪で捕まってしまったライアン。公設弁護人をうけおうことになったサンディのおかげで保護観察つきで釈放されることになったが、母親はライアンを拒否して男と行方をくらませてしまう。サンディは、他に行くあてもなく途方にくれるライアンを家へ連れかえり、家族として迎え入れることにする。まるで水と油のような相容れぬ世界で生きていたライアンとコーエン一家は衝突をくり返しながらも、少しずつたしかな絆で結ばれていく。
「The OC」は大人になりつつある少年少女のみずみずしい青春や、家族愛に目を向けた作品です。
物語の主人公となるのは兄に強要されて盗みをはたらき、捕まってしまった高校生のライアン。公設弁護人になったサンディのおかげで保護観察つきで釈放されるのですが、母親はライアンを捨てて彼氏と蒸発してしまいます。
行き先をなくしたライアンが過去の自分と重なり、見捨てることができなかったサンディは妻キルスティンの反対をおしきって我が家へと迎えいれることに。
こうして突然、超一流セレブの仲間入りを果たすことになったライアンですが周りと馴染めずに悩んだり、問題を起こしたりと平和だったコーエン家に波乱をまきおこしていきます。
セレブの煌びやかな世界がメインになるかと思いきや、社会格差にたいする問題を取り上げていたり、思春期の繊細な心情を描いていたりと内容が盛りだくさんのドラマです。
全く異なるバックグラウンドを持つ人間同士が、ときに怒鳴り合いの大ゲンカをしながらも解決策をさぐりあい、歩みよる姿は人間関係や家族といった「人と人とのかかわり方」を見直す、いいきっかけになるのではないでしょうか。
また、ミーシャ・バートン演じるマリッサとライアンのじれったい恋愛も見どころのひとつ。
コーエン家の隣に住むマリッサは、これまで出会ったことがないタイプのライアンと想いあうようになるのですが、様々な障害が立ちはだかってなかなか上手くいきません。
めでたく付き合ったあともすれ違いから別れたり、と前途多難。
見ている側はじれったいのですが、そのじれったさが楽しみのひとつでもあります。
そんな少年少女のあわい青春の味にパンチの効いたスパイスを加えるのが、マリッサの母ジュリーです。
夫ジミーと離婚後、つぎつぎと金持ちの男と結婚し、容赦なく財産をうばっていきます。そのターゲットには、親友であり隣人でもあるキルスティンの父親も含まれているという鬼畜ぶり。
そんな母親に嫌気がさしたマリッサは、わざとジュリーの嫌がることをくり返します。時々そのとばっちりを食う人たちが可哀想になり、マリッサをうざいと感じることもあるものの、嫌いになりきれないのはミーシャ・バートンの演技力によるものでしょう。
ちなみに、The OCはキャスト仲もよく、ドラマ内で運命の恋人を熱演したセスとサマーは現実でも交際していたのだとか。
コーエン家のロケ地となった豪邸も、カリフォルニア州オレンジカウンティに実在しています。