Sex and the City/SATC/セックス・アンド・ザ・シティ | 海外ドラマ女子会

Sex and the City/セックス・アンド・ザ・シティはアメリカの恋愛コメディドラマで、HBOネットワークで1998年から2004年に渡って全６シーズンが放送された。キャンディス・ブシュネルによって書かれたベストセラーの同名小説を基にドラマ化された。ドラマシリーズに基づく長編映画も2008年と2010年に２作公開されている。エミー賞に55回ノミネートされ７回受賞するなど、世界中で爆発的な人気と高い評価を得た。SATCの愛称で世界中で親しまれている。

物語の舞台はニューヨークの中心街、マンハッタン。大都会で仕事も恋愛も頑張る3,40代の４人の女性の生活が文字通り赤裸々に描かれている。
主人公は現代の性生活や恋愛に関するコラムニストのキャリー・ブラッドショー。彼女自身の経験や友人との女子会での話題を基にコラムを書いており、架空の「ニューヨークスター紙」で連載を持つ、女性からの支持が厚い人気作家。友人のサマンサ・ジョーンズはPR会社の社長というキャリアウーマン。性に対してとても奔放で自由な性生活を楽しんでいる。ミランダ・ホッブスはハーバード大学出身で、男性達の中でもバリバリ働く弁護士。冷静で頭が良く、キャリーの悩みにはいつも的確なアドバイスをする。シャーロット・ヨークはアートギャラリーでディーラーとして働く古典的なお嬢様タイプ。結婚願望が強くピュアな恋愛を夢見ており、サマンサの過激な話に付いていけないことも。

セックス・アンド・ザ・シティは仕事と私生活の両方において、先進的な女性の立場が描かれた点が斬新であり、世界中の女性を熱狂させた要因の一つでしょう。


キャリー、サマンサ、ミランダ、シャーロットの４人のメインキャラクターはそれぞれのキャリアを築いており、経済的に自立している女性たちです。私生活の面ではミランダはパートナーと対等な関係を望み、シャーロットは理想の過程を築くために相手に求める条件を妥協しないなど、それぞれ独自の恋愛観をしっかり持っています。

最近では、日本でもキャリアウーマンを描くドラマなどはありますが、キャリアの面でもプライベートの面でも自立している強い女性たちのドラマが1990年代後半に放送されていた、というのは驚きではないでしょうか？

ストーリーはキャリーたち４人を中心に進むため、彼女達に相手がいるときにはデート相手や恋人も頻繁に登場します。キャリーとくっ付いたり離れたり、不安定ながらも長い関係性を持ち、STACの重要人物であるのがミスター・ビッグと呼ばれる男です。「次期トランプ」と言われる大物で、ビッグの職業は実業家や投資家です。ちなみに、シーズン２のエピソード８であのドナルド・トランプが実名で登場しているので注目して観てください！



キャリーとビッグは長く一緒にいる関係ではありますが、ビッグがキャリーに対する思いをはっきりと言わないため、キャリーが溜まった怒りを爆発させてしまったり、思い悩んでしまったりして何度か二人は離れてしまいます。「なかなか言葉にしてくれないから彼の本当の気持ちがわからない」という女心に共感する女性は多いのではないでしょうか…？そんなときに、あれこれ話せて相談できる親友たちの存在がキャリーにとっても、また他の３人にとっても非常に大きいのです。

個人的にお気に入りの男性キャラクターは、最終シーズンでサマンサと恋人関係になるスミスです。二人の関係はサマンサが若くてセクシーなウェイターのスミスを誘うことから始まり、PR会社を経営し、業界人とのコネクションも豊富なサマンサのサポートもあって、スミスは夢であった俳優としてのキャリアを順調に歩み始めます。

年の差やサマンサの自由な性生活への価値観などの問題はありましたが、スミスはキャリアとプライベートの両面で自分にとって欠かせない存在であるサマンサに段々と強く惹かれてゆき、彼女をなんとか説得して恋人関係になるのです。スミスの素敵ポイントはサマンサへの忠誠心です！俳優として売れ始めたスミスは若くてハンサムであるため、もちろんモテモテです。また、サマンサは複数人と性生活を楽しむ自由なスタイルを謳歌してきたため、スミスと真剣な関係になることにも初めは反対していました。他にもキャリアや年齢などさまざまなことを理由に、サマンサはスミスとの関係を深めることに躊躇しましたが、スミスは終始一貫してサマンサに対して真摯に向き合い思いを伝えるのです！

サマンサが乳がんの治療のため髪の毛を失ってしまったとき、スミスが彼女のために坊主頭にするシーンは涙が止まりませんでした…

物語の中で登場するセリフにはSATCが「女子のバイブル」と言われるだけあって、名言が沢山あります。特に、体を張って印象的な演技で高い評価を得たキム・キャトラル演じるサマンサは、世の女性の先輩的存在ではないでしょうか？

他の３人より少し年上で経験豊富なサマンサの言葉は深くて心に響きます。私にとって印象的で忘れられないサマンサの名言は「I love you, but I love me more. / あなたを愛しているわ。でも、あなたよりも自分のことをもっと愛しているの。」です。これはサマンサが自分と同じような自由な恋愛観を持つホテル王のリチャードに対して別れを告げるときに言ったセリフです。お互いカジュアルな大人の関係であったはずが、あるときからサマンサはリチャードを本気で好きになってしまったのです。

しかし、相手はかなりの遊び人であり、彼に大切にされないことや振り回されることで自分がダメになっているとサマンサは気付き、自分のために別れを決意しました。

自分を大切にしてくれない男ならこっちから捨てる！というサマンサの強さには同じ女性として憧れます…！