モダン・ファミリー | 海外ドラマ女子会

アメリカで2009年から2020年まで放映された、人気長寿ファミリーコメディドラマである。シーズン1～11で完結する。ドキュメンタリー映像のようにカメラに向かって登場人物が話す、モキュメンタリー形式でストーリーが進んでいく。
ストーリーはアンサンブル・キャストで構成され、エピソード毎キャストに焦点を当て、3家族のドタバタの日常が、リズミカルに繰り広げられる。
ドラマ放送開始以来、エミー賞作品賞（コメディ部門）・エミー賞助演ゲスト俳優賞/助演ゲスト女優賞・ゴールデングローブ賞コメディ番組部門で作品賞など、数々の受賞を受け、高く評価されている。
日本では2012年にFOXチャンネルにて放送されていた。現在ではTSUTAYA TV、Netflixなどでシーズン10まで視聴可能。完結するシーズン11が待ち望まれている。

ジェイ・プリチェットは会社を経営している裕福な60代。コロンビア人の情熱的でセクシー美女グロリアと再婚し、グロリアと前夫との子どもマニーと3人で豪邸に住んでいる。

ジェイの娘クレアは、不動産のセールスマンで陽気な夫フィル、学校の女子カースト上位に位置する美人の長女ヘイリー、勉強好きで真面目な次女アレックス、夫フィルによく似て陽気でいたずら好きな末っ子ルークの5人家族で暮らしている。

ジェイの息子でクレアの弟であるミッチェルは、ゲイの弁護士。ミッチェルはパートナーのキャメロン・タッカー、ベトナム人の養子リリーとの3人で暮らしている。
ストーリーは、ステップファミリーのジェイのファミリー、ティーンエージャーを抱えたクレア・ファミリー、ゲイで養子を迎えたミッチェル・ファミリー、３つの典型的なアメリカに多く見られる、モダン・ファミリーの日常を描いているコメディである。

ステップファミリー、思春期のティーンエージャーの子どもを持つファミリー、ゲイカップルのファミリーの３ファミリーの日常を、いかにも陽気なアメリカらしい日常あるあるを描いたコメディです。

モキュメンタリーで画面に向かって本音を話すキャストと、各エピソードのストーリーの構成は見事です。さすが本国アメリカでの長寿テレビ番組ですね。インテリア好きな方には、ストーリーとともに3ファミリーの個性的なインテリアも楽しめます。

ジェイの再婚した妻で情熱的な美女グロリアを、ソフィア・ベルガラが演じているのですが、フォーブスがまとめる「世界で最も稼ぐ女優」で、あのアンジェリーナ・ジョリーを大きく引き離し第一位に輝いた女優さんです。グロリアの完璧なスタイルとファッション、そして情熱的なリアクション、ちょっぴりぽっちゃりしている息子マニーを溺愛する姿は必見です。

子どもらしいちょっとぽっちゃりのマニーは、悟ったかのような大人びた考え方をしますが、そのアンバランスさがまた面白いのです。

ティーンエージャー3人を育てるクレアファミリーは、陽気な夫フィルがティーンエージャー並みにやらかしてくれます。最初はこんな夫だったら頼りないかも？と思うのですが、ストーリーが進むにつれ、こんな夫なら楽しいかも？に変わっていきます。

ジェイの息子でゲイのミッチェルのパートナーを、太っちょのゲイで感性豊かなキャメロン役を、エリック・ストーンストリートがとても魅力的に演じています。養子に迎えたリリーの壁には、キャメロン特注のミッチェルとキャメロンの天使の壁画が描かれています。この天使に見守られて育つのね、リリー････是非じっくり観ていただきたいシーンです。ちなみにエリック・ストーンストリートは、このドラマでエミー賞助演ゲスト俳優賞を2度も受賞しています。

ゲイカップル二人の養子、ベトナム人の赤ちゃんリリー。とても可愛らしく、3家族から愛されています。反抗期と思春期の子どもを持つクレアとグロリアは、リリーの服を買う競争まで始めるくらいです。3家族の子どもたちが、シーズン毎に成長していく姿を見られるのも楽しみの一つです。

このモダン・ファミリーはシーズン10で主要キャラクターの誰かが死ぬと発表され、ネット上では誰が死ぬのか？と話題になりました。コメディでありながら、日常にある家族の死をエピソードにするのは自然な事だと、クリエイターのクリストファー・ロイドが語っています。いったい誰が死んでしまうのでしょうか？

ラストシーズン11で撮影終了後に、ジェイとグロリアが飼っていたフレンチブルドッグのステラ（本名：ベアトリス）が虹の橋を渡ったそうです。ベアトリスはシーズン4からファイナルシーズンまで、ステラ役を務めていました。愛らしいベアトリスはラストシーズンまで本当に頑張ってくれました！

このモダン・ファミリーは、家族みんなが笑って楽しめる、筆者イチ押しコメディドラマです。