仕事をバリバリこなす主人公の4人が個性的で、彼女たちが誰と恋に落ちるか、その恋がうまくいくかどうかが最大の見どころといえるでしょう。
外見も美しくて順調なキャリアを重ねているはずの4人が、ふとした拍子から恋愛の泥沼にはまっていく様子は中毒性が強く、ついつい続きが気になってしまう魅力があります。
弁護士のサヴィはレストランを経営している夫・ハリーとの不妊治療がうまくいっておらず、同僚弁護士のドミニクと一夜限りの関係をもってしまいます。ハリーに冷たくされたらドミニクのところにいき、ドミニクとぎくしゃくするとハリーに戻るなど、「本当に弁護士なの!?」と思ってしまう優柔不断さを発揮。理性的なようで考えなしの部分があり、目が離せなくなる不思議な力をもっているのがサヴィです。
不動産会社に勤めるジョスリンは、恋愛体質でいつも自分に自信があり、セクシーな恰好で次々に男性と関係をもちます。そんな彼女が顧客の1人、レズビアンカップルのアレックスに心が動いていく様子には、ドキドキしてしまうでしょう。自由奔放に見えますが誠実な一面もあり、物語が進むにつれて間違ったときに丁寧に謝罪する、素直な一面も見せてくれます。
精神科医のカレンは亡くなった患者・トーマスと不倫の関係にあり、残された息子のサム、妻のエリザベスとの関係に悩まされることに。落ちこんだサムを励ますうちに、彼に惹かれてしまいます。さらにトーマスの希望で致死量のモルヒネを服用させたことから、窮地に立たされてしまうことに。神経質な性格と、患者に深く感情移入してしまう優しさが、カレン自身の首を絞めていきます。
インテリアショップ経営者のエイプリルを経営するエイプリルは、亡くした最愛の夫・ポールのことをずっと引きずっていました。しかし真面目な夫に愛人と隠し子がいたことが発覚し、その愛人に脅されてしまう事態に巻きこまれていきます。嘘をつけない性格から周りに振り回されてばかりで、いい雰囲気になりそうな男性とも1人娘のルーシーが気になって関係が進展しなかったりと、損な役回りが多くて気の毒です。
イギリスの原作ドラマをアメリカや韓国、日本でもリメイクされた人気シリーズですが、アメリカ版の今作はシーズン3でサヴィ役のアリッサ・ミラノが降板したこともあり、シーズン4で打ち切りになってしまったのが残念に思う人が多いようです。
ただ「その人と関係をもってはいけないのに…」と思わず溜息をつく展開が魅力の、「溺れる女たち ミストレス/アメリカ版」を、ぜひ堪能してみてくださいね。