醜い心を見抜かれ、魔法で醜い野獣へと変えられてしまった王子が、囚われの身になった父親の身代わりにと自ら城へ幽閉されることを望んだ美女と恋に落ちる…。『美女と野獣』と聞いて思い浮かべるのは、おそらくそんなストーリーではないでしょうか。
某『美女と野獣』は正反対の男女が互いに歩みより、本気の恋に落ちるというロマンチックで感動的なラブストーリーですが、海外ドラマ版では設定を現代版にアレンジして、さらにミステリー要素をくわえたスリリングな物語となっています。
本作で野獣役のヴィンセントを演じるのは、ジェイ・ライアン。「IT イット THE END “それ”が見えたら、終わり。」で大人のベン・ハンスコムを演じた俳優さんです。
ジェイ・ライアン演じるヴィンセントは、組織の実験でDNAを操作されたという設定で物語の鍵を握る重要人物のひとり。
ヴィンセントは騙される形で実験に志願してしまい、大きな陰謀へと巻きこまれていきます。
実験の目的は身体能力や感覚を超人的にとぎすまし、最強の兵士にすること。
DNAを変えられたヴィンセントは、研究陣の目的通りすぐれた肉体・感覚を得たのですが1つだけ誤算がありました。それはアドレナリンが放出されると凶暴性が増し、歯止めが効かなくなってしまうという致命的な副作用です。
結果的にヴィンセントは失敗作として命を狙われるようになり、死を装って生きることをよぎなくされます。
野獣化したヴィンセントは本当に容赦がなくて、敵をためらいなく殺してしまうほど野性的。その一方で自分に残る人間性にすがりつき、人助けに奔走しているという一面もあってギャップから目が離せません。
そして美女役・キャサリンを演じるのは「ヤング・スーパーマン」で主人公の初恋相手を演じたクリスティン・クルック。
キャサリンはヴィンセントに命を救われた1人で、事件後はニューヨーク市警に転身。母親を目の前で殺された過去があり、その真相解明に燃えている武闘派刑事という設定です。
ドラマでは過激なアクションシーンが多いのですが、クリスティン・クルックは空手の経験者ということもあって見ごたえ抜群!
またキャサリンの妹ヘザーを演じるのは、『プリティ・リトル・ライアーズ』で、ミランダを演じたニコール・ゲイル・アンダーソン。
『プリティ・リトル・ライアーズ』のスピンオフとして制作された『Ravenswood』が人気低迷で打ち切りになってからは、主要キャラとして舞いもどり活躍します。
ストーリーは「CSI」や「メンタリスト」「クリミナル・マインド」のような1話完結型で、サブストーリーとして母殺害の事件やDNA操作をした組織の真相にせまっていきます。やや粗が目立つという辛口評価もありますが、アクションシーンは好評のようです。かなり手に汗握るストーリーになっているので、事件ものやアクションものが好きな人におすすめ!